時間に飲み込まれる
ちょっと前に100円ショップでアナログ時計を買った。今まで時計と言ったら、PCの右上に表示される数字とか スマホのロック画面ぐらいしかなかった。そのせいかもしれない 時間に対する意識が薄くて、明るくなったから朝 暗くなったから夜ぐらいに思って生活してたような気がする
時計を机に置いてから、ほんの少しだけ上手に時を過ごせるようになったかもしれない 円上に並ぶ12の数字を見ながら、8までにごはんを作ろうとか 2までには寝ようとか、思うようになった。
そうだ カレンダーも買ったんだった。今日この日が、5月のなかで初めのほうなのか 終わり頃なのかが分かる。数秒だけ一週間を振り返ったり、数秒だけ来週のことを考えたりできる。
時間に縛られる なんて言い方があるし、時間ばかり気にしていたらよくないのかもしれない。けど、わけも分からず眠りについて眠り疲れて起きた時 ないがしろにしたまま過ぎた時間を思うときの方がよっぽど、時間に飲み込まれていたはずだ。できることなら忘れたいからこそ腕時計をする。いつもいつも時計の針と一緒にいて、いつか時間を忘れられる瞬間があればいい / いいけど、炊飯器に48時間保温させたりするのはやめたい
[music] 人生のメリーゴーランド / 久石譲
アルバム『Piano Stories Best '88-'08』収録